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映画『ソーシャルネットワーク』でのヴィクトリアズ・シークレットの話

Facebookの成り立ちを舞台にしたこの映画。若きザッカーバーグNapsterの元社長が語る話にこんな話が出てくる。

A Stanford MBA named Roy Raymond wants to buy his wife some lingerie but he's too embarrassed to shop for it at a department store. He comes up with an idea for a high-end place that doesn't make you feel like a pervert. He gets a $40,000 bank loan, borrows another $40,000 from his in-laws, opens a store, and calls it Victoria's Secret. Makes $500,000 his first year. He starts a catalog, opens three more stores, and after five years he sells the company to Leslie Wexner and the Limited for $4 million. Happy ending, right? Except two years later, the company's worth $500 million and Roy Raymond jumps off the Golden Gate Bridge. Poor guy just wanted to buy his wife a pair of thigh-highs.

要約すると「ヴィクトリアズ・シークレットを興したロイ・レイモンドと言う男は、ブランドが波に乗ってきた辺りで会社を400万ドルで売却した。大儲けでハッピーエンドだとおもうか?実際のところは2年後にはそのブランドが5億ドルの価値に成長したと聞いて、レイモンドはゴールデンゲートブリッジから身を投げて死んでしまったんだ。」という内容。

これを聞いて本当なら興味深い話だわね、でも別に死ぬ必要なくない?と、なんとなく興味をもったのでヴィクトリアズ・シークレットについて調べてみたところ、大筋では間違っていないけどちょっと事実とは違うみたい。

このウェブサイトによると、ゴールデンゲートブリッジから身投げしてしまったのは事実のようだけど、原因はヴィクトリアズ・シークレットを売った金を元手に子供服ブランドを展開したものの失敗し破産、その結果だったらしい。
それ以外にもいくつか相違点はあって

  • そもそも売った値段は400万ドルではなく100万ドル
  • 売却後何年かはレイモンドもブランドの社長をしていた
  • ブランド自体もレイモンドの手離れた後、大きな転換をして今の成功がある

というわけで映画の中で語るような「価値のあるものを安値で売っぱらったバカ」というわけではない模様。

実際の所、映画のジャスティン・ティンバーレイク演じるNapsterの社長みたいなノリで未来と夢を語って、現実の話にちょっと脚色した教訓話を武器に語りかけてくるような人間は詐欺師として優秀っぽい気がするから、現実で見かけたら気をつけよう。